頭蓋解剖物語

ボロボロ書きます。剥がれ落ちる私を。

おあいにく様。

 お酒を呑んだ時にのみ、私は私で在れる気がする。

 などと私はいつか、そんな風に嘆いていた。

 正確に嘆いていたかは分からない。それを喜んでいたのかもしれないし、予想外の出来事と捉えていたかもしれない。それを読み取ろうにも黒鉛の文字からは何も心情を察することは出来なかった。

 

 何時からお酒を呑み始めているかは分からない。ずっと呑まれ続けているのかもしれない。二十歳になった時には既に酒が家にはあったような気がする。

 ふざけた現実だと唾を吐いて、空いた喉にお酒を差し込んで。カラカラ笑う酔いの中。刻々刻む宵の中。恐悦至極恍惚としてまたも安物を傾ける。

 確かに楽しいと感じている反面、その最中に時折私はたまに、毒を吐きに戻っている。ひとりぼっちのアカウント。ただ見えるだけの寂しい独白。傾く耳なぞ求めておらず、カボチャを並べて自己満足。

 どうしたものかと悩む一方、死ねば楽だと望む声。死ねれば楽だと叫ぶ私にふと刺し笑んだ眠気の一閃。

 そろそろ文も書き飽きた。なんて文はもう書かない。