頭蓋解剖物語

ボロボロ書きます。剥がれ落ちる私を。

2021-06-01から1ヶ月間の記事一覧

熱中症

受け入れる。という事は、絶望による諦観か、はたまた希望のための忍耐なのか。 刺すような暑さに包まれる、夏の始まり、日にさらされたサドルに腰かけてペダルを回す。その時、日に焼ける事をいとわず、汗をかく前に到着しようとするのか。はたまた、日焼け…

冬中花痩

明朝、窓から差し込む陽が横たわる僕の体に降り注ぎ、目が覚めた。 けだるい体を起こして、今日一日を考える。快適な一日にするために、やるべきことを放り投げて一日だけでも悪い子になってやろうか。なんて事を考えている内に、一羽の鳥が窓枠に着地した。…

木古

雨を受けた春の輝きが脳裏に鮮明に残っている。あれだけ泣いていた空は晴れ渡り、額に流れるのが汗に変わった。 あれだけ咲いていた春の花々も、夏の暑さに萎れて、残ったのは細々と枯れるのを待つばかりで、その結末を辿る花は、黒く伸びる影を受け入れるよ…