頭蓋解剖物語

ボロボロ書きます。剥がれ落ちる私を。

2020-02-01から1ヶ月間の記事一覧

明星

寒冷の冬月。刻々と浮かぶ暗黒の月に、白い吐息が被っておぼろ。 私は今、この街の中で一番空に近いだろう。 曖昧なのは下を見るのが怖いから。だから空を見上げて逃げた。 風が吹くと足場が揺れ、灰色の布が大きく靡く。とび職の度胸強さが伺える。やはり足…