頭蓋解剖物語

ボロボロ書きます。剥がれ落ちる私を。

散文

3•1

枝垂れた紫陽花、積む白雲。軽快な空の青の中、地中の蝉が騒ぎ出す。 流るる滝汗、上がる息。暑さがひしめく山道で、交わる小指と口約束。 うつむくあなたと新幹線。浮かんだまんまの夏休み、まだ短い赤い糸。 最後の学生、四年間。久しぶりの君、抜けた垢。…

散文駄文

嘆暮れ茜の紅葉道、寒風抜ける乾涸びたシャツ。換気意識の換気扇。 嗚咽混じりの嗚ゝ 呼ゝ 生きとし生ける?思い込み。 殺され死なず?待つばかり。 二人が食べた金の果実。生を知らぬは死を知らぬ。禁断の果実という名の死。光り輝く希死念慮。食べてしまっ…

季節

春、散る桜、付く頭 夏、夜の華、口約束 秋、金木犀、握った手 冬、雪月花、笑う顔 春、散る桜、流れゆく

「今を生きるという事」を精神科で語った話。

本日、朝七時からバイトへ走った私は、その実バイトの事など眼中になく、その後に控えるイベントで緊張しており、早くも胃痛に悩みながら焼きそばを焼いておりました。 しかし、その時間はいつの間にか過ぎ去っており、神の様な暖房のきいた店内を後にする時…

誰かの幸せになるという事。

「俺、今めっちゃ幸せだわ」 冬の寒気に包まれ、寒風が衣服をすり抜ける帰り道。私の隣にいる友人は白い吐息混じりに呟いた。「なんかいいことでもあったのか?」「彼女が出来た」「そうか」 淡々とした会話。友人の握りしめるスマホの画面から「私も好きで…

「夢」という名の「生きがい」

夢を見ている。 そう自覚するときは明らかに現実味のない現実の夢なのだ。 明らかに現実味を帯びていない現実の夢。新緑溢れる森、ほのかに照らす木漏れ日、光の届かぬ冷たい海、酒豪だらけの喧騒、全て同じように回る歯車の上、酷く鬱屈としたロッカーの中…